七夕祭りの思い出~昌平町
2015/07/28|スタッフブログ
熱い茂原七夕祭りが終わった。YOSAKOI夏の陣、圧巻だったなぁ…よさこいは高知でしょう!そんな現代的にアレンジされた踊りのどこが…という思いは、間近で見る自分を呑み込む勢いで圧倒された。あの暑さの中、老いも若きも一ヶ月以上もの間練習した成果を一気に噴出させてお見事というより他はなかった。やっぱ日本人にはお祭りの血が騒ぐようになっているのか。
会場のひとつ、市役所に程近い昌平町の通りは昔の古い造りの建物が残る商店街で、普段はひっそりとしているが、七夕の時は活気が戻る。ほとんど閉まっているお店が多い中、だいぶ前から気になっていた陶器屋さんに初めて入ってみた。いつも開いているのに、すんなり入る勇気がなかったのでいいチャンスに恵まれた。外国の観光客が見えたのだ。入れそう…一気に昭和に戻った感覚。
ウワァ、懐かしい!時代を感じる陶器が棚にビッシリと並ぶ。古九谷、織部、黄瀬戸が普通に置いてある。陶器だけでなくガラス製品も。昔どこにでもあったような懐かしい食器類が…その中、一目で気に入ったウサギの図柄の黄瀬戸のお皿を二枚購入。人の良さそうな店主がキンキンに冷えた麦茶をこれまた、心くすぐられるレトロなグラスに入れて出してくださった。さらに「面白いもの見せてあげるよ」と案内されたのはレジの近くに置かれた「まぼろし探偵団、第一回主演吉永小百合」のキャッチコピーが付いたイラストの湯呑み茶碗。好きな人にはたまらないものなのだろうなぁ…それより気になったのはレジスター。思わず「現役ですか?」と聞いてしまった。回答はYes。オー!大感激!しまった!買い物したのに、麦茶に感激していて、そのレジを打つ瞬間を見逃した!今来ていた外国のお客さんは韓国からだそう。「じゃあ、たくさん買ってくださったでしょう?」と聞くと、「陶器は重たいから、箸だよ…」この時期は昌平町もグローバルになるんだ。こういうお店はずっと残っていてほしい。土がむき出しの土間は貴重です。こういうお店の維持に市を挙げて活気を取り戻してほしいなぁ…もし、あの店主がいなくなったらお店もお仕舞いになってしまうのかと思うととても惜しい。ここ昌平町では六斎市なるものが今も続いていて、開催日には野菜や植木などを売るお店が通りの両側に軒を連ねる。
そもそも六斎の意味は、仏教で在家の人が身体,言葉,心 の三業を清らかにして慎むべき日で、8,14,15,23,29,30の6日を六斎日と称し,その日には自己の行為を反省し,善事を行うということ。その六斎に因んで慶長11年(1606年)に開設された、400年も続く定期市で、毎月四と九の付く日(4日、9日、14日、19日、24日、29日)に市が開かれている。当時は、ほかに近隣の本納が一と六、長南が二と七、大網が三と八、一宮が五と十…というように毎日どこかで市が開かれていたらしい。冬至の賑わいが戻ったら楽しいだろうなぁ・・・・
七夕の前に終わった八坂神社のお祭りの「鯛ちょうちん」も製作している光景を見ることができた。商売繁盛、五穀豊穣にご利益があると言われ、今は経木で「鯛ちょうちん」を作っている。今年の七夕は私にとって大収穫の夏の思い出に。土間の猫も暑くてかなわんにゃあ・・・熱い熱い一日が終わった
by Muratin